継承したフォームかつAutoScrollを有効にしたフォームでリサイズコンポーネントを使用した場合、フォームを閉じるときに例外が発生する場合がある – MESCIUS ナレッジベース

作成日: 2019/08/23 最終更新日: 2020/02/25

文書種別

不具合

状況

修正済み

詳細

下記条件でリサイズコンポーネント（GcResize）を使用している場合、フォームを閉じると例外が発生します。

フォームを継承して使用している
フォームのAutoScrollを有効にしている
子フォームにリサイズコンポーネントを配置している
親フォームでサンプルコードのように独自のDispose処理を実装し、子コントロールをすべてDisposeしている
フォーム上に配置したボタンなどのClickイベントでフォームをクローズしている

このとき、フォームのサイズを小さくして、AutoScroll機能によりスクロールバーが表示されている状態にして、フォームをスクロールして表示される場所にあるコントロールのClickイベントでフォームを閉じると例外が発生します。

◎サンプルコード(C#)

protected override void Dispose(bool disposing)
{
　　if (disposing)
　　{
　　　　// 後処理を行う
　　　　CleanUp(this.Controls);

　　　　if (components != null)
　　　　{
　　　　　　CleanUp(this.Controls);
　　　　　　components.Dispose();
　　　　}
　　}
　　base.Dispose(disposing);
}

private void CleanUp(Control.ControlCollection controls)
{
　　if (controls == null)
　　　　return;

　　foreach (Control control in controls)
　　{
　　　　if (control != null)
　　　　{
　　　　　　if (control.HasChildren)
　　　　　　{
　　　　　　　　CleanUp(control.Controls);
　　　　　　}
　　　　　　if (!(controls.Owner != null && controls.Owner is SplitContainer))
　　　　　　{
　　　　　　　　try
　　　　　　　　{
　　　　　　　　　　control.Dispose();
　　　　　　　　}
　　　　　　　　catch (InvalidOperationException ex)
　　　　　　　　{
　　　　　　　　}
　　　　　　}
　　　　}
　　}
}

回避方法

この問題はService Pack 5(v10.0.4005.2012)で修正されました。
不具合を修正した最新のサービスパックは、アップデートページからダウンロードできます。

Service Pack 5より前のバージョンでは次の方法で回避可能です。

子フォームのDispose処理を以下のように変更します。

◎サンプルコード(C#)

protected override void Dispose(bool disposing)
{
　　if (disposing && (components != null))
　　{
　　　　components.Dispose();
　　}

　　// 回避方法
　　try
　　{
　　　　this.gcResize1.Target = this;
　　　　base.Dispose(disposing);
　　}
　　finally
　　{
　　　　this.gcResize1.Target = null;
　　}
}

旧文書番号

84403